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正しさへの向き合い方

新しい専門講座アーユルヴェーダカウンセリング基礎講座がスタートしました。

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アーユルヴェーダの知識を活用して痛みや苦しみにどのように向かい合うのか。
痛みや苦しみの原因が何かを認識するための基礎知識を正しく理解し「癒し」の意味とその活用法についてを学んでゆく講座
です。

今回は様々な痛みや苦しみ、その中でも身体的なものを引き起こす原因となる「ドーシャ」について10時間かけて学んでいただきました。

アーユルヴェーダでは肉体を表すものとして、ドーシャ、ダートゥ、マラーという3要素を挙げますが、この3つの関連性をみていくことで、プラクルティといわれる生来の体質やヴィクルティ(ドーシャバランスの崩れた状態)の概念について捉えることができます。

この基礎講座で使用したのは「アシュターンガフルッダヤ」という古典文献の11章〜12章。

ご参加された方は、すでに各所でアーユルヴェーダを学びご自身でもクラスを持たれている方、ほとんど知識がない、というかた、、様々な背景をお持ちの方々でしたが、古典文献に対しては全員同じスタート位置。

すでに知っている、理解している


と思い込んでいたことが1つの詩節ごとに上書きされていく。

なるほどな、、、と腑に落ちる。

勉強をし続けていくことの醍醐味って、こういうところにあると私は思っています。

今回のトピックはアーユルヴェーダ学習者であれば誰もが知っているドーシャ。

ドーシャが具体的に身体の構造やシステムにどう関わっているかを多面的に見ていくことができるようになり、

ご参加の皆さん

「この症状はヴァータorピッタorカパ??」

という疑問からは解放されるようになったはずです。(←これが今回の講座一番の狙い!)

ドーシャの作用についての詳細と、ドーシャのサンサルガ(2個の組み合わせ)、サンニパータ(3個の組み合わせ)を含め全部で62分類されるドーシャの増加減少について、そしてドーシャとダートゥ、マラーの関連についてを理解し、身体上に顕れる不調や病気の原因の見つけ方の知識に触れていただきました。

そして「正しさ」を伝えることの意味と伝え方についてお話しもさせていただきました。

カウンセリングの場面でもよく出会うこと。

客観的にみればこれが「正しい」と認識できることであっても、目の前にいる人が手にしたい、と思っているものと違うものであった場合、その「正しさ」は空回りします。

あなたの身体にはいまこれが絶対必要!

というゴリ押しも時と場合によっては必要となりますが、基本的にはその人の価値観や信条、心情を踏み荒らしてしまうことのないように、「正しさ」に向き合える道筋を指差す、という関わり方があった方がより良い結果につながるということ。

私自身が現場で学んできたことです。

アシュターンガフルッダヤS.S11章39

ओजः क्षीयेत कोप क्षुत्ध्यानशोक श्रमादिभिः

オージャス(活気、免疫力)は、怒り、空腹、考え続ける、悲嘆、激しい活動により枯渇する。

アシュターンガフルッダヤS.S12章32−35

दोषा एव हि सर्वेषां रोगाणामेककारणम्
यथा पक्षि परिपतन् सर्वतः सर्वमप्यहः
छायामत्येति नात्मीयां यथां वा कृत्स्नमप्यदः
विकारजातं विविधं त्रीन् गुणान्नातिवर्तते
तथा स्वधातुर्वैषम्यनिमित्तमपि सर्वदा
विकारजातं त्रीन्दोषान्
तेषां कोपे तु कारणम्
अर्थैः असात्म्यैः संयोगः कालः कर्मः च दुष्कृतम्
हीनातिमिथ्यायोगेन भिद्यते तत्पुनस्त्रिधा

すべての病気の原因はドーシャである。
鳥が日中空を飛ぶときに、自らの影を追い越すことはできない。この宇宙の創造において、トリグナを越えられるものはない。同じように病気の群衆もダートゥ(組織)の汚染原因となるトリドーシャを超えることができない。アサートミヤ・アルタ・サンヨーガ(感覚器官の間違った使い方)やカーラ(時間)や知性の過ちなどがすべての病気の元(ドーシャを汚染する元)になる原因と考えられる。3つの原因には3つの状態があり、ヒーナヨーガ(十分でない結合)、ミッティヤーヨーガ(誤った結合)、アティヨーガ(過剰な結合)という。

現代はドーシャを汚染する原因が外部にもたくさんありますが私たち自身の考えや行動も原因になるものがあります。

適切に身体と心を扱うこと。

アーユルヴェーダの古典文献は「教え」というだけでなく私たちに人間らしく生きるための大切なメッセージを伝えてくれます。

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