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梅雨の養生法

関東も梅雨入りしましたね。

「梅雨」の語源を探してみると、梅が熟す頃、という意味だったり、「露」「潰ゆ」(梅の熟して潰れる様子)と関連付けたり、中国語の黴(かび・ばい)からきている、という説だったり色々あるようです。

簡単に定義づければ「雨の多い時期・雨季」といえます。

wet_season_bali

梅雨の生活で困るのはやはり食べ物がいたみやすくなったり、洗濯物が乾きにくくなったりすることでしょうか。。

匂いにとても敏感な私は、ほんのちょっとした腐敗臭も感じることができてしまうので、梅雨時期は家仕事(主にお掃除関係)に忙しくなります。
腐敗臭がでる、ということは、雑菌などが繁殖しやすい環境という意味です。
モノが腐敗する、ということは、そのモノが存在する空間も汚染されていきます。
そのような状況下で、私たちは何をすればよいか、というと、空間を除菌するだけではなく、原因となる腐敗物を取り除くこと、腐敗させないようにすること、であることはいうまでもありません。

このような季節は、私たちの身体も少なからず影響を受けやすくなります。

アシュターンガ・フリダヤ スートラスターナ第3章の雨季(ヴァルシャ ルトゥ)の箇所にはこのような記載があります。

आदानग्लानवपुषामग्नि सन्नो अपि सीदति

वर्षासु दोषैर्दुष्यन्ति ते अम्बुलम्बाम्बुदे अम्बरे

सतुषारेण मरुता सहसा शीतलेन च 

भूबाष्पेणअम्लपाकेन मलिनेन च वारिणा 

वह्निनैव च मन्देन, तेष्वित्यन्यो अन्यदूषिषु 

भजेत्साधारणं सर्वमूष्मणस्तेजनं च यत्

(概要)
雨季は消化機能が弱くなります。
厚い雲に覆われ冷たい水滴を含んだ風が吹き、土壌のアムラヴィパーカ(酸の作用)が広がります。濁った水はドーシャを汚染します。
そのためこの季節はドーシャを汚染させないようにし、消化力を高める養生が必要になります。

वर्षासु अपि は「雨季であっても」という意味になりますが、雨季はヴィサルガ・カーラ(南回帰線上を太陽が運行している時期)に含まれるため、アグニの低下とヴァータの悪化による体力低下が起こりうるということです。

アーユルヴェーダの面白いところは、このように、自然環境に私たちの体調が影響を受けていると見ていくところです。

このような季節には、どんな風に過ごすべきかについての記載もあります。

आस्थापनं शुद्धतनुर्जीर्णं धान्यं रसान् कृतान्

जाङ्गलं पिशितं यूषान् मध्वरिष्टं चिरन्तनम्

मस्तु सौवर्चलाढ्यं वा पञ्चकोलावचूर्णितम्

दिव्यं कौपं शृतं चाम्भो भोजनं त्वतिदुर्दिने

व्यक्ताम्ललवणास्नेहं संशुष्कं क्षौद्रवल्लघु

अपादचारी सुरभिः सततं धूपिताम्बरः

हर्म्यपृष्ठे वसेद्बाष्पशीतशीकरवर्जिते

नदीजलोदमन्थाहःस्वप्नायासातपांस्त्यजेत्

(概要)

-身体浄化法(パンチャカルマ)をおこない、その後アースターパナ・バスティ(薬草の煎じ液の浣腸)をおこなう
-古い穀類を食す
-スパイスなどで調味したミートスープを食す
-乾燥地帯に棲息する動物の肉を食す
-豆類のスープを摂取する
-熟成したワインを摂取する
-アリシュタ(薬用酒)を摂取する
-マツ(乳清)に黒塩かパンチャコーラ(5種類のスパイス:長胡椒、長胡椒の根、乾燥生姜、セイロンマツリ、ワイルドペッパー)を混ぜて摂取する
-雨水や井戸水は沸騰させてから使用する
-日中直射日光は避ける
-酸味、塩味、油分を含んだものを食べる
-消化しやすい(乾性)のものを食べる
-はちみつを混ぜる
-裸足で外を歩かない(できるだけ乗り物で移動する)
-香水(良い香り)をつける
-衣服を燻して干す
-湿気、寒さ、霧を避けるために高い場所に住む
-川の水を飲まない
-昼寝を避ける
-疲れすぎないようにする

 

日本でも取り入れられそうなこと、気をつけられることがありますね。

梅雨の養生法まとめ

梅雨は消化に良く体を温め滋養してくれるもの食べ、体を冷やさないようにし、生水や腐敗したものを食べないように気をつけましょう。
また、衣類が雑菌に汚染されないように、生乾きにならない工夫や、室内干しの際の空気汚染も注意です。

 

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